どうも、ひなです!
今回はキリマンジャロ登山後編! 山頂アタックから下山までの出来事について書いていこうと思います。
8月13日 午後23時
5日目はついに山頂アタックの日です。出発は四日目の午後11時。夜中から朝にかけて山頂を目指します。今いる4673mから5895mの山頂まで登ります。
キリマンジャロの夜はとても冷え込みます。体の末端が冷え込まないようにカイロを張り、借りた上着もすべて着込んでいきます。この普段は何でもない些細な動作も山頂では息が入れます。
心を落ち着けるためティータイムを少しとっていざ山頂にむけ出発!
歩き始めはいつも疲労感がどっと来ます。この疲労感に勝てず、泣きながら下山する登山者と何度かすれ違います。そのくらい過酷な道のりです。それでも歩き続けるとだんだん体が慣れてきて、無心で歩けるようになってきました。
周りには今まで見たこともないほどきれいな星空が空一面に広がっています。音は響かず、自分の足音や息遣いだけが聞こえてきます。ヘットライトをけして、前を歩くガイドを視界から外すとまるで一人で歩いているみたいでした。「冒険家っぽい~↑↑」と自分に酔いながら進みます。かい君は坂道を歩き続けるのがしんどいのか、少し歩いては休憩を繰り返していました。私は再び歩き始めるときがいちばんしんどかったので、休まず進みたい気持ちでした。
だんだん空が白んで、暗闇に隠れていた山肌があらわになってきました。かなり歩いてきたし、あとどれくらいでかな山頂かな、、、
絶望です。こんなに登ってきたのにまだ半分来てないじゃないかぁ!!!絶望感が体の疲労感として表れてきました。このあたりから私にも余裕がなくなって、「止まりたくない、早く登り切ってしまいたい」という思いが強くなっていました。かいくんと差ができてしまいます。
日も上がり切った午前8時ごろに山頂との中継地点であるステラポイントに到着しました。
ここまでの道のりで、ご飯もろくに食べられていなかったこともありすべてのエネルギーを消費していました。もう限界、、、かいくんを岩で座って待っていると自然と瞼が閉じてしまいます。ガイドにDon't sleep と何度も起こされました。何分待ったのか覚えていませんが、気づいたらかいくんもステラポイントに到着していました。
ステラポイントまで登るとこの時点で登頂証明書をもらうことができます。そのためここで力尽きて真の頂上、ウルフピークまで行けずに下山する人も多くいます。私ももういけないかもしれない、、そう思っていました。心が折れかけていると、そこでこれまで同じスケジュールで登っていた日本人の2人がウルフピークの方から降りてきました。その人たちに、かいくんの体調が悪く、私ももう限界に近いというお話をしました。するとかえってきたのはウルフピークまで絶対にいけると確信した返事でした。このあと登るのに寒いだろうと、自分がしていた手袋を貸してくれました。その方にとても励まされ、私も絶対に登りきろうと思えました。本当に感謝しています。(後で一緒にお食事しました。ご馳走までして下さりありがとうございました!)
私以上にしんどかったのはかいくんだったと思います。この体調で登り続けるか、ここで諦めるかガイドのグットラックが彼に尋ねます。でも、私が登ると決めた時点で登らないというわけがありません。二人でウルフピークを目指します。
ステラポイントからウルフピークはそんなに遠くないと聞いていたのですが、、まあまああるでねーか、、、上り下りが3回ほどありました。でももう諦めることは頭にありません。絶対に登りきる。そして30分くらい歩いたところでウルフピークに到着しました!
成してしまった!!!これで登山家の仲間入りや!!!
頂上に着いたら長居はできません。1200m以上登ってきて、その日のうちに2100m以上下らなくてはならないのです。特に頂上から今日出発してきたキャンプまでの道のりは非常に傾斜が高いので降りるのも大変です。しかし私は頂上で本当に力つきてしましました。もう自力で下る元気は残っていませんでした。ガイドのセルビィンや私たちのパーティーのポーターが私の腕を抱えてキャンプまで降りてくれました(笑)一方、かいくんは下りは得意なようで難なく降りていきます、、昨日のキャンプ地で小休憩を取り、再び下ります。
そして本日の目的地のキャンプに付きました。壮絶な一日でした、、キャンプで一晩過ごし、その日の午前中に登山開始地点に降りてこれました。
自分でもとてもいい顔をしていると思います。
キリマンジャロはとても高い山で、自分が挑戦できるような山ではないと思っていました。でもやってみたら登れてしまった。
途方もないと感じたり、自分には難しいだろうと感じていることの多くは、実際にやってみたら、きっと乗り越えられないものではないのかもしれません。どんなに難しいと思っても、自分で限界を作らず、なんでもやっていこうと思えた素晴らしい経験でした。